プロムナード4
「蒼球のフレニール」
そこに海という存在は無く、ただ果てしない空間がどこまでも続いていた ――空――それが蒼球ルーディエと呼ばれる世界。 空に浮かぶ広大な大地の上で人は生き、一生を送る。 底知れぬ霧の海は人の訪れをこばみ、大地の外に出る者はほんのわずか。 しかし、空を渡るための航路がしだいに確立されると、世界は序々にその姿を人々の前にあらわした。 底のない空、謎めいた古代の文明……そして、伝説の魔女と戦争の影。 空に浮かぶ五つの大陸と、根無し草の小島が密集する多島界 これらの全界をまたにかけた、空の大航海時代の到来である。 |
「 七つのパイを焼きましょう
小麦をひいて、すぐりを摘んで
バターを七つに分けましょう 」
ルーディエ各地で囁かれる、神隠しの噂。
「おとぎの国へ行ったことがある」と言う子供達の話を、
けれど大人達は信じようとはしなかった。
「 七羽の小鳥がやってきて
あれあれ一つ足りないよ?
先に食べたのだぁれ? 」
プラニア共和国・ウェルペンの街で、1人の少女が姿を消した。
少女の名はネル。伝説の魔女と同じ、長い金の髪に青い瞳をもつ少女。
ネルを探そうとする街の子供達は、
「おとぎの国」──まだ見ぬ「異界」へと、足を踏み入れることになる。
納屋の扉に、ドレッサーの鏡に、妖精の森の泉の中に。
異世界への入口は、人々のすぐ近くに隠れている。
ほら、あなたの後ろにもきっと…。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||